アミルウーディニウム病

アミルウーディニウムとは、白点病の原因である白点虫よりも小さい白い点状で、エラや体表に寄生する寄生虫です。この寄生虫がエラに多く寄生してしまうと、一晩にして全滅してしまいます。

 

基本的には体表に寄生しだして、次にエラへ侵入してきますが、環境や魚種によってはエラから寄生する場合もあり、注意が必要です。調子の悪そうな魚のエラを観察してみて、白い点が確認できる場合は、アミルウーディニウム病の可能性があります。


ほかの病気でも同じことなのですが、いかに初期症状に気が付くかがポイントです。

 

 

アミルウーディニウムと思われる虫が付いたエラ。

貧血状態でエラが白っぽくなっている。

健康的なエラ。

先端まで血流が行き届いていて赤い。

アミルウーディニウムと思われるものが付いたエラ 状態の良いエラ
アミルウーディニウムと思われるものが付いたエラ(拡大図) 状態の良いエラ

 

 

 

 

・・・初期症状・・・

この段階で対処すると、ほぼ回復するでしょう。

  • 食欲不振 
  • 呼吸、エラぶたの動きが速い
  • エラや体表に細かな白い点が見られる

 

・・・末期症状・・・

ここまでなると、対処してもそれまで受けたダメージや処置自体によるストレスで回復が困難になります。

  • 呼吸が速い
  • 泳ぐことができず、水槽底面で寝そべっている状態
  • 体表に粉が噴いたように細かな白い点がある

対処の方法

この症状には、淡水浴が一番効果的です。

また、銅イオンの添加でも駆虫できるのですが、水槽内の無脊椎動物や、銅イオンに弱い魚に悪影響を与えてしまうかもしれませんので、あまりおすすめはできません。



淡水浴の方法

 

【淡水浴の水】

水温やpHを飼育水に合わせた水を用意します。

周りにある金魚や熱帯魚を飼育している水を使う場合は、pHが低いことがあるので要注意です。

家に重曹があれば、それを1つまみ入れてpHを8.0くらいに合わすと良いです。

 

【方法】

 

  1. 条件を合わせた淡水にエアレーションを入れます。
  2. 淡水浴したい魚を入れて5分程度様子をみます。
  3. 徐々に海水を入れていき、もとの海水条件の環境に合わせてから戻します。
  4. 戻す水槽に、薬を入れられる状況なら、入れておくと良いでしょう。
 

魚の体力が著しく低下しているときなどは、淡水浴によるショックに耐えられず死亡してしまう場合もあるので、注意しておこなってください。

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