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カミハタブリード

ブリードの現場から。

神畑養魚では、カクレクマノミなどのクマノミ類のブリードに取り組んでいます。

 

ブリード個体には、良いところがたくさんあります。

 

・水槽飼育に慣れている。そのため、丈夫。

・人工飼料に餌付いている。

・色揚げされているカクレクマノミは、オレンジ色が濃い。

・同じサイズのものが用意できる。

などなど。

 

ここでは、そのブリード個体が生産される現場を紹介いたします。

 

 

ブリードが成功している種類

 

【カクレクマノミ類(Amphiprion ocellaris)】

カクレクマノミ
カクレクマノミ
ブラックオセラリス
ブラックオセラリス
スノーフレークオニキス
スノーフレークオニキス

 

●カクレクマノミ

20年くらい前までは、入荷してもほとんどが病気になってしまい、死ぬことも多かったカクレクマノミ。

お店に買いに行くと、「すぐ死んでしまうので取り寄せになります。」と言われることもあるほどでした。

人気がある魚なので、その状況をなんとかしたい・・・と思い続けて数年後、弊社のブリーディング部門が誕生しました。カクレクマノミのブリードは、弊社のブリーディング部門で最初に成し遂げたかった課題の1つでした。

 

●ブラックオセラリス

生まれてきたときから黒と白ではありません。

最初は、普通のカクレクマノミと同じように、なんとなくオレンジ色をした体に白のバンドが出てきます。

しばらくすると、体の色が黒っぽくなって、だんだん濃くなります。

 

●スノーフレークオニキス

スノーフレークオニキスの親ペアから生まれます。

生まれた子は、みんな同じ模様ではありません。ばらばらです。

一部、普通の模様の子も出てきます。

 

 

 

【そのほかのクマノミの仲間】

クマノミ
クマノミ
モルジブアネモネ
モルジブアネモネ
ペルクラクラウン

ペルクラクラウン

 

●クマノミ(Amphiprion clarkii)

クマノミの親は、カクレクマノミよりも大きいので、産む卵の量も数倍です。

小さいクマノミが黄色いヒレをヒラヒラさせて泳ぐ姿はとてもかわいいです。

 

●モルジブアネモネ(Amphiprion nigripes)

胸ビレや尻ビレは黄色いのに、腹ビレだけが黒いのが特徴ですが、腹ビレの黒は、わりと小さいときからくっきりと出ています。それがまたかわいいのです。

 

●ペルクラクラウン(Amphiprion percula)

スノーフレークオニキスなどと同じように、子供たちの模様はそれぞれ少し違うことがあります。

ただし、普通のカクレクマノミのような模様をもった子は出てきません。

成長と共に、模様が少しずつ変わることがあるので、それを見ていてもおもしろいです。

 

 

スパインチーク
スパインチークアネモネフィッシュ
←新しい仲間が加わりました!

 

●スパインチークアネモネフィッシュ(Premnas biaculeatus)

頬に棘があることから、スパイン(棘)・チーク(頬)という名が付けられました。 分類学的・進化学的に大変興味深い種で、クマノミ亜科Amphiprioninaeに分類される種のうち、一種で一属を形成しています。そのため、属名がPremnasとなっています。 

サンゴイソギンチャクのみを宿主とすることが有名ですので、イソギンチャクの導入の際には気に留めてあげると良いかもしれません。ただし、成長するにつれてとても気性が荒くなる種ですので、同種でも異種でも1ペア以上での飼育は控えたほうが良いでしょう。

 

 

 

ブリード現場の様子

 

親魚たちの様子

ブリードに一番大切な親魚。

毎日ていねいに、掃除・給餌をおこなっています。

ペアが仲良く植木鉢に入り、鉢の内側に産卵します。

カクレクマノミペア

カクレクマノミの親子

大きいのがメス親で、小さいのがその子供たちです。

メス親は卵を持つとお腹がパンパンになります。

親の大きさにもよりますが、多いときには、500個くらいの卵を産みます。

 

 

 

稚魚たちの様子

ブリードで生まれた子供たちです。

状態が良い子供たちを複数で泳がせると、1つの群れのようにかたまることがあります。「クマノミ団子」と呼んでいます。

カクレクマノミが団子のように群れになる様子

育成水槽で泳ぐカクレクマノミたち

カミハタブリードのクマノミたちは、人工飼料で餌付けられてから出荷されます。主にキョーリンのメガバイトを食べて育っています。

 

食欲旺盛で、慣れると人を見てすぐ寄り集まってくるくらいになります。

 


ブリードで生まれた子供たちが泳ぐ様子を、動画でご覧いただけます。

上の画面をクリックしてください。

 

 

 

生物餌料培養現場の様子

孵化したばかりの稚魚たちには、人工飼料ではなく、生きたエサ=生物餌料を与えます。カクレクマノミの稚魚に与える生物餌料には、写真のような場所で培養した、藻類や原生動物を使用しています。

 

生物餌料培養ゾーン風景

生物餌料培養タンク

稚魚たちには、生まれたときに必要な栄養を与えることで、生残率を高め、丈夫な魚に育てることができます。

生物餌料は、そのための大切なエサであり、その培養も重要な仕事です。

 

生物餌料について、詳しくは、こちらへどうぞ。

→“家庭でできる稚魚のエサ”ページへ。

 

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