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2015年10月25日、秋晴れの中、第22回金魚日本一大会が愛知県弥富市でおこなわれました。この日は風が強かったですが、色とりどり大小さまざまな金魚が白い器の中を元気に泳いで来場者を魅了していました。
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会場は例年と同じ、海南こどもの国です。ここには幼児でも遊べるゴーカートや、少し高くなった丘にある全長40mのローラーすべり台など、広い敷地内にたくさんの遊具や施設があります。大会当日が日曜日だったこともあり、たくさんの家族連れが遊びにきていました。品評会会場に金魚を見に来る家族連れも多くいて、「おっきいねー!」、「ねぇみて!この金魚!きれい!」と、会場のあちこちで声が上がったり、自分の顔よりも大きい日本一大賞を受賞した特大サイズのオランダ獅子頭と記念撮影をしたり、楽しそうな姿がたくさんありました。
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品評会会場には金魚すくいコーナーも設置されていましたので、この日にここへ訪れた家族連れは、公園で遊んで金魚を見てふれあって、楽しくて充実した1日を過ごせたことだと思います。子どもたちが小さな頃から金魚が身近にある環境というのは、金魚の一大生産地である愛知県弥富地方ならではのことだと思います。この日金魚を見に来た子どもの中から未来の大会優勝者が生まれるのかもしれません。
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今年は150名の方が全国各地から自慢の1匹を持ち寄り、出品点数も前回よりもさらに100点以上増え、600点を超える金魚が一堂に会しました。例年出品点数が多いオランダシシガシラやパールの部は、今年は特に多かったように感じました。浜松で先月開催された静岡県金魚品評大会でも、用意していた洗面器が足りなくなるほど今年は出品点数が増えたそうで、ここ最近は熱心な金魚愛好家が増えているようです。
出品魚が出揃うと開会式が行われ、早速審査が始まりました。ロープが張られて審査員が3組に分かれて審査を行います。自分の出品した金魚が評価される瞬間、ロープの外ではソワソワしながら様子を見守る人たち。「泳いでくれー!」「もっとうちの子を見てくれー!」と心の声が漏れて聞こえてきそうです。まるで、わが子のオーディションを見守っている親のよう。その部門の1位が決まった瞬間、ガッツポーズする人がいたり悔しがる人がいたり、とても真剣な様子が伝わってきます。審査員も真剣な面持ちで審査に臨んでいました。
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今年は、墨の多く入った美しい個体が何匹か出品されていましたが、各部門で優勝を飾ったのは伝統的な色のものだったように思います。
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金魚の品評会は男性ばかりの世界と思われがちですが、そんなことありません。実は、今年はなんと、3名の女性が品種別優勝を勝ち取っておられました。素晴らしいことです!!
その中の1人の槙さんは頂天眼親魚の部で優勝されました。お話を伺ったところ、金魚飼育の師匠は男性の方だそうですが、槙さんの頂天眼は女性らしい細やかさや上品さを感じさせる魚でした。男性には無い、女性ならではの視点がきっとあるのだと思います。
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来場客には、今年は女性の姿もたくさんありました。なんと、沖縄県から来た方もいました。お話を伺うとtwitterで知り合った女性の友人らと日本一大会を見に来たそうです。既に弥富の金魚屋さん巡りも済ませて、東錦を手に入れられたとのこと。やはり、弥富に来たなら金魚屋さん巡りは鉄板ですね。何件もの金魚屋さんがあちこちにあるので、短い時間でもたくさんの金魚や、金魚好きな方々と出会えます。
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この大会は金魚飼育歴に関係なく、もちろん男女年齢問わずだれでも自分の金魚を出品できます。毎年出品数が少ない花房や茶金、青文魚の部は、入賞する可能性が他の品種より高いかもしれません。私は、今よりももっともっと女性が金魚を出品してくれるといいなと思っています。女性が育てた金魚はきっと、男性が育てた金魚とは少しだけ違ってくると思います。母性という言葉がありますよね。お店で金魚を選ぶときから始まり、日々のお世話や接し方、たぶん全てが男性とは少しずつ違うと思います。そうすると、金魚がもつ雰囲気も自然と違ってくるんじゃないかなと思うのです。女性が育てた金魚が会場にもっとたくさん増えると、今よりもきっと華やかな大会になると思います。ついでに男性の方々もより一層気合が入るに違いありません!愛情たっぷりに育てた自慢の金魚をみんなで見せあうのはとても楽しいひとときですよ。ぜひ、来年はわが子をお披露目してみてくださいね。
大会は例年、10月第4日曜日に開催されます。
出品申し込み窓口は弥富金魚漁業協同組合(電話 0567-65-1250)になります。
以下のURLに大会の概要が掲載されていますのでご参照ください。今後のサイトリニューアルに伴うリンク切れの可能性があります。
http://www.aichi-kanko.jp/search/detail.asp?id=5276&m=10
最後になりますが、金魚すくいで泳いでいる赤と黒の金魚しか知らない方々に、いろんな色や形をした金魚を見に来ていただきたいなと思っています。しっぽ(尾)が大きくてひらひらしている金魚や頭がモコモコ盛り上がってる金魚、ほっぺがユラユラしているのや、目がこっちを見てる金魚。赤が濃い金魚や、なんと表現したら良いのかわからないような色合いの金魚まで、ここでしか見ることが出来ない特別な金魚が大集合しています。金魚ってこんなに大きくなるの?!ってびっくりするようなジャンボサイズの金魚もいます。来年はどんな金魚を見られるのかなと、私はすでに楽しみです。まだ一度もご覧になったことがない方も、行ってみて損はしないハズです。ぜひ一度、会場に足を運んでみてください。
以下に、出品魚の一部をご紹介させていただきます。
親魚 江戸錦 |
親魚 隼人錦
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親魚 三色地金 |
親魚 水泡眼
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親魚 コメット |
親魚 桜和金
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親魚 江戸錦 |
当歳魚 東錦
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当歳魚 オランダシシガシラ |
当歳魚 羽衣ランチュウ
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当歳魚 京紬(きょうつむぎ) |
当歳魚 京錦
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当歳魚 スモールアイピンポンパール |
親魚 出目水泡眼
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