アジアアロワナは若魚から飼育する場合が、多いかと思います。
また、小さい個体から飼育した方が愛着もわき、成長と共に変わる色の変化を見るのもアジアアロワナ飼育の魅力のひとつでしょう。
水槽
アジアアロワナのサイズ別の水槽選びの目安
15cm未満の小さな個体であれば、スタートは60cm水槽から。
初めから大きな水槽で飼育するよりも、逆に狭い方が落ち着くのでエサ食いも良くなります。
初期から大きな水槽で飼育する場合は、セパレーターを使用して水槽を仕切っても良いでしょう。
その後、
20〜25cm前後まで成長したら、90cm水槽に変更します。
30〜35cm前後まで成長したら、120cm水槽に変更します。
アジアアロワナは50cmを超える大型魚なので、最終的には最低でも150cm水槽は欲しいところです。
また、アジアアロワナの飼育には、水槽の高さよりも奥行きが非常に大切です。高さは45cmくらいでも大丈夫ですが、奥行きは最低でも60cm、理想は70cm以上です。
水槽底面・側面の色とアジアアロワナの体色の関係
水槽の底面、側面の色によりアジアアロワナは体色が変化します。
仕上げたい目標の体色で底面・側面の仕様を変えてみましょう。
アジアアロワナで、周りの色による体色の変化が、特に大きいのは過背金龍、紅龍です。
●過背金龍
渋く24Kのような重みのある金色を出したい場合は、底面・側面ともにブラックがおすすめです。
白金のような明るい感じにしたい場合は、底面・側面ともにホワイトを選ぶと良いでしょう。
●紅龍
真っ赤にしたい場合は、底面・側面ともにブラックが良いといわれています。
現地では、紅龍の赤味をより強く際立たせるために、3側面、底面をブルーにして、さらにブルーのライトを照らしています。
●プラチナグリーンアロワナ
白を際立たせる場合には、底面・側面ともにホワイトが良いでしょう。
ただ、水槽のインテリア性が欠く場合もありますので飼育者がどこに重点を置くかによって選択してみてください。純粋に飼育を楽しむ場合には必要ありません。
底面ブラックと同様の効果を得たい場合は、金龍系には大磯、紅龍系にはガーネットサンド等を使用します。ただ、底砂を敷いた場合はメンテナンスの際にフンや残りエサが取りにくいといった難点があります。
ろ過
アジアアロワナの飼育で使用する主なろ過は、上部式ろ過、外部式ろ過、オーバーフローなどがあります。
肉食で水質が悪化しやすいので大きければ大きいほど良いでしょう。
ろ過槽にサンゴ石を入れてpHの降下を防ぐ場合がありますが、水の硬度が上がるとアロワナの体色が褪せてしまうので注意が必要です。ろ材でアルカリ性のものと酸性のものがありますので、割合を調整して使用してください。
もしくは、2,3日おきにフン取り程度の水換えがおすすめです。
現地ではろ過は簡易なものが多く、毎日水換えをおこなっています。水換えが最も状態良く、色揚がりも良いとのことでした。
観賞魚用ヒーター
水温は28〜30℃に設定します。
観賞魚用ヒーターは出来れば2本仕様にします。(500W×2本等)
1本しかない場合、冬場に故障したら、それが、即命取りになってしまいます。
エアーポンプ
溶存酸素量は多いほうが良いです。
投げ込み式のフィルターを入れておくと、そこにフンやゴミが集まりやすくなるのでフン等を取り除くのが楽になります。
現地では、高い場所から水を落とすことにより酸素量を増やしています。
浄水器
大型水槽には必需品です。
水換えの際、ホースで水を抜いた後、お風呂場や流し場から浄水器を通して温水を足すことが出来ます。
pH常時測定器
いつ見てもpHが表示されているのが安心です。正しく使用するためには定期的な更正が必要です。
観賞魚用ライト
観賞魚用ライトには、水槽上部に置くタイプと水槽の中に置く水中蛍光灯があります。
●上部ライト
上部ライトであれば、2灯式を使います。
アロワナの体色を良く見せるため、金龍系で濃く見せるのであれば白×紫を、紅龍なら白(または紫)×青(または赤・ピンク)で体色を良く見せることができます。お好みで色を組み合わせてください。
●水中蛍光灯
水中蛍光灯は水槽の中から体を照らすため体全体に光を当てやすく色を強調しやすい特徴があります。ただ、水槽の中にあることで給餌などの時にアロワナがぶつかることがあります。使用する場合は給餌で注意と工夫が必要です。
現地では、上部の蛍光灯に合わせ、水中蛍光灯を水槽の外側の側面に使用しています。
ライトの点灯時間も大切な要因のひとつです。現地での日照時間が10時間程度なので、1日10時間ほどの点灯が理想でしょうか。色揚げのためにライトを1日中点けっぱなしという話も聞きます。たしかに色は濃くなりますが、アロワナも生き物です。ストレスになりエサを食べなくなる場合もあります。
ただ、やはり最も美しい色を出したいのであれば太陽光が1番なのかもしれません。飼育の際、太陽光を当てるのはコケがつくため適しませんが、池上げされたアジアアロワナのあの美しさ、これに勝るものはないのではないでしょうか。
水槽のフタ
1番の死亡原因である飛び出しを防止します。
フタはガラスより、割れにくいアクリルが良いです。水槽をオーダーメイドで作製するのであれば、フタを留めるボルトを付けると良いでしょう。
アクリルとガラスでは光の透過はガラスの方があるので、水槽はガラス、フタはアクリルの組み合わせがおすすめです。
コーナーガード
大きく成長すると、エサを追いかけるときにポンプのパイプにぶつかることが多々あります。
上部式フィルターの場合は、パイプと水槽の間に入り怪我をすることもあります。魚の怪我防止、パイプが外れての水漏れ防止のためにもコーナーガードの使用がおすすめです。
見た目が悪いと思う場合は、クリアなアクリルで作ると良いでしょう。
セパレーター
あると便利です。
初期から大きな水槽を使用する場合や導入直後で怯えている個体は、仕切って狭くすることで落ち着かせる効果があります。