メダカを横から見てみる
さて、上見におけるメダカの楽しみが『背に描かれる柄・模様』であったのに対し、横見では、その体型や体側(ヒレや、目・鱗など)に発現する特長を楽しみたいところです。 まさに『メダカにして、メダカにあらず』といった印象を受けてしまうほどバリエーションが豊かであり、かつ見る者に衝撃を与え続けるメダカたちです。
それでは上見に引き続き、横見で栄えるメダカたちをご紹介しましょう。
錦龍ヒカリ 錦龍三色・錦龍紅白のヒカリ体型。横見シーンでも三色・紅白を楽しみたいあなたにお届けするメダカです。 |
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らんちゅうメダカ 背ビレのない体型は、メダカを横見で飼うシーンにおけるアクセント要員として存在感を放ちます。 |
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ラメ幹之 体側に入るラメのような鱗がキラキラと輝きます。これが水の煌きとマッチし、さらに美しさが引き立ちます。 |
ラメ幹之メダカ(強ラメ) |
シースルーアルビノ その名の通り、体が透けていて、骨や血管が見えてしまう不思議なメダカ。特にハイグレードな個体は、内臓まで観察することができます。時にはお腹の中の卵が見えることもあります。 |
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パンダメダカ 目の周りの虹色素胞が欠損しているため、パンダのような目になっています。このパンダアイを愛でるためにも、ぜひ横見で飼ってもらいたい品種です。 |
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スワローメダカ/風雅 際立って伸長したヒレの軟条が、泳ぐたびにフワリとなびきます。その姿を見れば、名に雅を冠していることも頷けます。 |
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ダルマメダカ 横見でも、その可愛さを失うことはないダルマメダカ。その魅力を知ってもらうために、多くの言葉は必要ないでしょう。 |
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楊貴妃 楊貴妃のもつ朱色の体色は、横見においても見るものを魅了して止みません。金魚鉢や水槽で群泳する様は、まさに壮観です。 |
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透明鱗メダカ各種 透明鱗性のメダカは、エラ蓋が透明になりエラが透けて見えます。それが、まるで頬に紅を注したかのように見え、美しさを際立たせます。 |
紅メダカ(楊貴妃透明鱗) |
ヒカリメダカ各種 上下対称の体型、そして背から腹にかけて入る帯状の銀鱗が異彩を放ちます。原種とはちがった体型だからこそ嗜(たしな)む事ができる美しさをもっています。 |
青ヒカリ |
横見に適した容器
横から水景を見ることができる横見飼育では、そのポテンシャルを存分に活用するために、メダカと水景のコラボレーションを楽しみたいものです。自然の中でのメダカが泳ぐ風景を水槽の中に再現してみるのも面白いかもしれません。
メダカが泳ぐ色々な 『メダカリウム』 を作ってみるのはいかがですか。
●水槽・プラケース
観賞魚飼育といえばこれ。飼育の王道をいく容器です。最近ではインテリアとしての観賞魚飼育の台頭から、おしゃれなデザインの水槽も数多く登場しています。水草や流木を用いてきちんとレイアウトした 『見て楽しむ』 水槽を作るも良し、水槽の中にマツモやアナカリスを入れて産卵させる 『殖やして楽しむ』 を追求する水槽を作るも良し、幅広いニーズに応えてくれます。
★メダカを飼育する水槽については、こちらもご覧ください。→カミハタ代表サイト「プチハウス」へ
●金魚鉢などのグラスウェア
金魚鉢に代表されるグラスウェア(ガラス容器)は形から色に至るまで、デザインも様々。お好みのグラスウェアとお好みのメダカを選び、一緒に暮らしてみるのはどうでしょう。
★グラスウェアについては、こちらもご覧ください。→カミハタ代表サイト「グラスウェア」へ
●ボトルなど簡易容器
近年、注目を集めているのが、ちょっとした容器(水量500 mL〜2 L程度)内で観賞魚を飼育する『ボトルアクアリウム』というスタイルです。容器内にソイルや水草などを入れ、小さな水景を創り上げます。見た目はかわいく、またスペースも少なくて済みますが、水量が少ない分、水温の上昇や水質の変化には特に気を遣ってあげましょう。
横見に適した管理
バランス、それが一番大事。給餌量と、ろ過能力を考える。
横見飼育では、水質維持に大きく寄与してくれる 『伝家の宝刀・青水』 が基本的には使えません。そのため、水槽内のろ過能力に見合った飼育スタイルをとる必要があります。
特に気をつけること、それは給餌量です。 水質悪化の原因はエサの与えすぎであることが多く、ろ過能力と給餌量のバランスが崩れてしまうと水質は悪化していってしまいます。 よほど高性能なろ過装置をつけている場合を除き、給餌量はほどほどにしておきます。 状態の良いメダカは、エサをどんどん求めてきますので、かわいさのあまりエサをあげたくもなりますが、そこはいったん気持ちを抑えることも必要です。給餌量を増やすときには、ろ過能力とのバランスを見ながら調整していくようにしましょう。
水が白く濁り始めたら、水質悪化のサインです。エサの量・回数を減らし、1/3換水をおこなって水質改善に努めましょう。
●水質維持を助けてくれるアイテムたち
・ろ過装置
文字通り、ろ過をおこなってくれる装置です。ろ過の方式などによって様々なバリエーションが存在します。水槽やプラケース以外の容器で使用することは、あまり無いかもしれません。水槽の大きさに合わせてろ過装置を選びましょう。エアーポンプにつなげて使用するだけの 『投げ込み式』 というタイプのものでもちゃんとろ過効果が期待できます。
今は便利な時代で、インターネットで検索をかけると様々なろ過装置の紹介が出てきます。
・底砂
ソイル、大磯砂などの底砂を容器内に敷くと、そこがろ過バクテリアのゆりかごとなるため、水槽内のろ過能力が向上します。底面ろ過装置と一緒に導入することで、さらにろ過能力アップが見込めます。
・水草
水草は、水の中で悪さをするアンモニアや硝酸塩を吸収してくれる特性をもっています。さらに、水草は産卵床の役割を果たし、またメダカを落ち着かせ状態良く保つことにも一役買ってくれるのです。
・エアーポンプ
ただのエアレーション・・・と侮ることなかれ。エアーストーンをつかって空気を送るだけで、水の循環が起こるのと同時にろ過バクテリアたちに酸素が供給され、ろ過能力が向上します。
・活性炭、バクテリアなどのろ過補助材
飼育水が本来もっているろ過能力に、外部からろ過能力をプラスしたい場合に用います。水槽立上げ時のろ過能力が足りない時や、水が濁ってしまった場合などに用いてあげると良いでしょう。
★ろ過補助材については、こちらもご覧ください。→カミハタ代表サイト「OYK菌」へ →キョーリン「ブラックホール」へ
エサ
一般的に市販されているエサで問題ありません。ただし与えすぎには注意が必要です。
メダカの体色や模様、成長段階に合わせたエサも販売されていますので、メダカへのご褒美に与えてあげてもいいかもしれませんね。また、水を汚しにくいメダカのエサも販売されています。横見飼育におすすめです!
キョーリンのエサ“メダカの舞” | メダカプロス |
横見に適した水草・観葉植物
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調子を崩してしまったら
きちんと世話をしていても調整を崩してしまうことがあります。
それもまたメダカ飼育の醍醐味として、乗り越えてみましょう。 調子を崩してしまうときの症状と対策を書いてみました。 参考にしてみてください。
・鼻上げ
⇒酸欠です。すぐに注水なり換水なりおこなってあげましょう。
・複数匹のメダカがまとめて死ぬ
⇒寄生虫が付いている可能性があります。0.5〜0.6%塩浴やマゾテン浴などで薬浴をおこないます。
マゾテン浴 1.0 ppmで一晩。翌朝注水もしくは換水。
塩浴 0.5〜0.6%で一昼夜。その後、注水または換水。
・毎日1匹ずつなど、少数のメダカが長期間にわたり死んでいく
⇒細菌の感染が疑われます。塩浴をおこない、さらなる感染を防ぐ為に、換水とエルバージュやニトロフラゾンなどを用いた薬浴をおこないます。
・水が白く濁る
⇒水中の有機物などにより、水の透明度が下がっています。前にも書きましたが、放っておくと水質がさらに悪化してしまいます。1/3程度換水し、給餌量・魚の飼育数・ろ過装置などのバランスが合っているか見直しましょう。
さて、上見・横見というちょっと新しい切り口から飼育法、いかがでしたでしょうか。
筆者の主観が入り乱れておりましたが、これを機にメダカの上見・横見スタイルが広がっていけば…と願って止みません。
続いては、メダカの繁殖についての特集。キーワードは、『お腹いっぱい』です。