外産グッピーとは、国内以外、主に東南アジアで大量に養殖されているグッピーのことを指します。弊社でもスリランカ産やシンガポール産を中心に、毎週数万匹以上を輸入・販売しており、ホームセンターなどでミックスグッピーとして良く見かけることができます。国産グッピーとはまた違った色とりどりの色彩を持ち価格も安価な場合が多いので、まずこの外産グッピーから飼育を始めたという方も多いのではないでしょうか?
外産グッピーの品種
ここでは、弊社で主に輸入している、スリランカ産の代表的な種類を紹介します。
Black Tail guppy (黒紫ネオンタキシード) シンプルな色合いタキシード。 フルブラックが出るまでは、黒と言えば、この品種でした。シックな配色です。 |
Red Neon guppy (レッドネオンタキシード) 輝く背中に深紅の尾。 タキシード系の定番です。 |
Blue Neon guppy (ネオンタキシード) 外産グッピーの金字塔。 今も昔もダントツの1番人気です。需要が多すぎて、なかなかミックスには入りません。 |
Blue Diamond guppy (モスコーブルー) スリランカ版モスコーブルー。 |
Red Tuxedo guppy (ブロンドレッドタキシード) 配色抜群の定番タキシード。 レッドテールタキシードをゴールデンにした品種です。 |
Golden Tuxedo guppy (プラチナブロンドレッドタキシード) ブロタキにプラチナをのせたもの。 さらに派手になっています。 |
Yellow Tuxedo guppy (ドイツイエロー スリランカ) スリランカ版ドイツイエロー。 |
German Sunset guppy (メタルサンセット) サンセットは尾の色合いを指しています。ミカリフ系はスリランカグッピーの代表種です。 |
German Yellow guppy (メタリックイエロー) こちらもミカリフ系です。 銀白色に、染みひとつないイエローテール。 |
Red Blonde guppy (フラミンゴ) 昔から人気のゴールデンレッドテール。「フラミンゴ」の名に恥じない色合いです。 |
Rainbow guppy (ミカリフレインボー) 銀白色と赤の対比がきれいです。フラミンゴのミカリフバージョンというかんじでしょうか。 |
Yellow Tail guppy (ミカリフゴールデンイエロー) メタリックイエローをゴールデンにした、ミカリフ系の品種で、ミカリフ3兄弟(サンセット・レインボー・ゴールデンイエロー)の1つです。輸入当初は、結構賑わせました。3兄弟で泳がせると、非常に派手です。 |
King Cobra Red guppy (レッドキングコブラ) レッドテールのキングコブラです。 肩の赤味は、ついてたり無かったりします。 |
Blue Cobra guppy (ブルーキングコブラ) ブルーテールのキングコブラです。 落ち着いた感じの色合いです。 |
Blonde Cobra guppy (ブロンズコブラ) レッドキングをゴールデンにした品種です。肩が赤いと、より映えます。 |
Yellow Cobra guppy (ゴールデンキングコブラ) グリーンキングをゴールデンにした品種です。 |
Green Leaf guppy (ラズリーグラス) よく見ると体にちゃんと青が発色しています。尾ビレの色は様々。 |
Gray Orange Mosaic guppy (ラズリーモザイク) ラズリーグラス同様、体は青が発現しカラフルな種。尾ビレは赤が多いが違う色が混ざることも。 |
Red Dragon guppy (モザイクタキシード) タキシードにモザイクの尾ヒレをつけた、非常に華やかな品種です。 |
Green Cobra guppy (グリーンキングコブラ) 外産定番のグリーンキング。 海外ならではのグリーンです。 |
Flower Blue guppy (ブルーマルチキングコブラ) 尾ビレの柄は大柄で独特。ボディが黒くなる個体もいるので、おそらくタキシード遺伝子が入っていると思われます。 |
Leopard Tail guppy (レオパードコブラ) レオパードか、モザイクか、といったところの尾柄を持った品種。 |
Luminus Cobra guppy (ゴールデンレオパードコブラ) Leopard Tail guppyをゴールデンにした品種です。「Luminus=光る・輝く」です。 |
Purple Queen guppy (パープルテール) 欧米チックな色合いの品種です。 |
Pink Tail guppy (メタルピンク) 全身がピンクがかった銀白色に輝いています。比較的最近登場した品種です。 |
Bumblebee guppy (メタルピングー) バンブルビーは言い得て妙。 独特の色合いです。 |
Blue Lyretail guppy (ブルーライヤーテール) 尾ビレのバリエーションものとしては、昔からメジャーな品種です。 |
KOI GUPPY (丹頂グッピー) 口から頭にかけて赤く発色するまるで金魚の丹頂のような品種。 タキシードやコブラを乗せたバリエーションも作出されています。 |
PLATINUM WHITE GUPPY (プラチナホワイト) 全身真っ白の美しい品種。比較的新しい品種です。 |
Endlers (エンドラーズ) 小型ながらも、特徴的な体の色彩が魅力。群泳させてください。 |
Green Endlers (エンドラーズ エメラルドグリーン) ブルー系のエンドラーズといわれたりしています。 |
Yellow Endlers (ゴールデンエンドラーズ) エンドラーズをゴールデンにした品種です。 |
RED SCARLET ENDLER GUPPY (エンドラーズ スカーレット) エンドラーズ系のバリエーション。赤い体が水槽でも目立ちます。 |
GREEN COBRA ENDLER GUPPY (エンドラーズ グリーンコブラ) エンドラーズ系のバリエーション。コブラ形質を乗せた品種です。 |
BLUE ENDLER GUPPY (エンドラーズ ジャパンブルー) エンドラーズ系のバリエーション。ジャパンブルーの形質を乗せた品種で綺麗です。 |
ミックスグッピーについて
お店で色とりどりのグッピーが泳ぐ水槽に、「ミックスグッピー」という表記を見たことがあると思いますが、彼らはネオンテトラとともに熱帯魚飼育への橋頭保としての役割をず〜っと担ってもらっている大変重要な存在です。
そのミックスグッピーですが、現地仕入先では「品種毎に生産されたいろいろな種類のグッピーを何種類か混ぜてミックスにしている」のであって、決して「いろんな種類のグッピーを混ぜて生産(交雑)し、輸出している」のではありません。そのように生産してしまっては、弊社だけでも毎週数万匹以上、日本国内全ての分だとその倍以上、さらに世界中ともなると…という膨大な数量をコンスタントに供給していくことは不可能です。ましてや「もう少し青系を多くいれてください」とか、「黒っぽいものを減らして、明るい柄物を多くいれてください」とか、「今週分は黄色ばっかりでした。もう少しバランスよくお願いします」とか、「この色とこの色の尾びれが少し痛んでいるのが多かった気がします。そちらでの状態チェックお願いします」などといった、私たちがちょくちょく仕入先にお願いしているような細かい注文にも応えてもらえないでしょう。
上の部分では弊社で主に輸入しているスリランカ産グッピーの代表的な種類を紹介しましたが、そのうち何種類かを混ぜたものがミックスグッピーとして売られています。お近くのお店で「今回の入荷にはこの品種が多かった」とか、「この種類、えらいきれいなタイプになったなぁ」とか、「これ見たことないな、新しくリリースされたのかも」など、チョット踏み込んで見ていただくのも面白いかと思います。
そして、そんなキレイで安価な外産グッピーを購入される際には、彼らにかかわる人々にも少し思いをはせていただければ幸いです。海のむこうの暑い国々には、毎日毎日いろんな養殖場から集められてくるグッピーを、レンゲ片手にそれぞれのサイズや種類にひたすら選別し続けている多くの現地スタッフがいること。その後日本に輸入されたあとには、蒸し暑い温室の中でお店へ出荷されるまで状態を崩さないよう毎日毎日水換えとエサやりをし、ここでもレンゲ片手に選別・出荷をおこなっているむさくるしい男達がいることも…。
ワイルドグッピー
ワイルドグッピーペア(コロンビア産)
ワイルドグッピーとは、人工的に養殖されたものでなくフィールドで採集されたグッピーのことを指します。国産や外産よりも流通量は少なく、「ワイルドグッピー ○○産」と採集された場所が記されて販売される場合もあります。
南米北部のトリニダド・小アンチル諸島・ベネズエラ・ブラジル・コロンビア・ギニアなどがグッピーの原産地として知られていますが、そのほかにも世界各地(日本も含めて)で人為的に放されたり逃げ出したりして野生化しています。そのため原産地以外での採集も多いので、輸入されたものが原種かどうかは不明な場合も多々あります。
これらのワイルドグッピーは、養殖されたグッピーと比べると尾ヒレも小さく体の模様も改良品種のようなカラフルさはありません。しかし一部のマニアには高い人気を誇り、またいくつかの形質は国産グッピーに導入されたりしています。
色や模様をあらわす遺伝形質。 それが品種の名前の基準に!?→遺伝形質とネーミングページへ